リスクマネジメント研究会  見聞録

100回開催を寿いで「温 新」

  中央支会 倉辺 喜一郎 

 去る7月18日の蒸し暑い夕刻、浜松町の船宿“縄定”に続々と集まる一群。リスクマネジメント研究会100回開催記念の江戸前納涼研修です。
 当研究会は、平成5年6月リスクマネジメント懇談会として発足し、丁度1年後に東京支部研究会に登録。今回通算して100回目を迎えました。現会員20名、OB会員を含めて80名、広く全支会から参加しています。創立時からの会長瀧澤正雄さん、専務理事格の高原清光さん、そして事務局長格の芦村尹人さん、出版局長格の岡正煕さん、会計幹事の青木平治さんの5名をコアとする運営です。今回も昨年に引き続き青木さんの企画です。
 夕闇迫る頃屋形船が出航。納涼研修は、研究会現会員・OB、品質・環境実務研究会メンバーに来賓を加えて総勢21名。明かりが瞬き始めた暮色を眺めながらの粋な雰囲気の中で開始。瀧澤正雄会長の開会挨拶の後、東京支部研修部長角田智生さん、研究会OB宮崎繁次郎さんから来賓としてご挨拶をいただきました。
 続いて、高原清光さんから9年余100回に及ぶ研究会の歩みを、5期に区分して報告がありました。
 リスクの体系整理から始めた第1期。人的リスク、企業倒産リスクなど各種のリスクについて研究し、「会社のリスク新時代<流通編>図書」を出版。東京支部論文集に「リスク・マネジメント<流通>」を寄稿した第2期。第3期は製造業のリスクを中心に研究し、「特集:中小企業と“リスク管理”」を「企業診断ニュース」に連載執筆、「製造業のリスク・マネジメント図書」を出版。東京支部40周年記念
論叢集に「リスク・マネジメント」を寄稿しました。第4期はベンチャービジネスのリスクマネジマントをテーマに研究。

 

第4期はベンチャービジネスのリスクマネジマントをテーマに研究。一昨年4月から始まる第5期は、「IT時代のリスクマネジメント」をテーマに事例発表や執筆原稿の検討を中心に活動しています。現在、日刊工業新聞「診断士の目」に連載執筆するとともに、「中小企業のIT−こうすればうまくいく」の出版を目指して原稿を執筆し検討しています。
 リスクマネジメント研究の変遷を辿った報告は、出席者の過半を占めるここ数年の入会者にとって初めて聞く話も少なくなく、「もっとしっかり勉強しなくっちゃー」という快い刺激ともなりました。
 岡正煕さんの発声で乾杯した後は、いよいよ“江戸の粋”を味わう舟遊びです。暮れなずむ江戸前の景色が刻々と変化して見せる別世界の夜景、新鮮な肴、揚げたての天ぷらを賞味しながら、和やかな懇親に時を忘れました。全員が自己紹介を行い交流を深め、出版した書物を回覧し往時を偲んだり、のどに覚えの方々が披露のプロ級の名歌を堪能しました。波に揺られ風に吹かれての3時間はあっという間でした。
 下船直前、“101回目から心新たに”の決意を込めて全員で記念撮影しました。

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